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ジェフ・ベソスの面白さ

ジェフ・ベソスはアマゾンの創業者であり、フォーブスで発表されている「世界の長者番付」で1位の人物です。

私達の日常生活にとって、今やアマゾンはなくてはならないものとなっています。勿論、アマゾンに注文しなくても人間は生きていけます。でも、実店舗の書店で注文すると昔なら1週間から10日はかかっていたところ、アマゾンに注文すれば遅くとも2日あれば確実に届くのですから、アマゾンを活用しない生活なんて考えられないわけです。
そんなアマゾンですが、その企業理念や創業者のジェフ・ベゾスってどんな人物なのか、意外と知られていないと思います。
そこで、ジェフ・ベゾスについて紹介します。

ジェフの母方の祖父であるローレンス・プレストン・ガイスはアメリカ国防総省の研究機関、国防高等研究計画局(DARPA)で宇宙工学とミサイル防衛システムの研究に従事した後、引退してテキサス州コチュラにある先祖代々続く牧場、レイジーGの牧場主となりました。
この牧場はお店や病院まで160キロも離れていたので、ローレンスは大抵のことは自分で作業し解決しました。
荒れた道をならしたり、風車の修繕、ブルドーザーのエンジンが壊れたらこれも自分で修理しましたし、小型のクレーンは自分で制作したそうです。

ジェフは4歳から16歳の夏まで、この牧場で過ごしました。彼はここで牛舎の掃除や牛の焼き印、飼育といった、牧場で必要な作業の全てを経験しています。

3歳の時に、ジェフはベビーベッドの柵をドライバーで外し、普通のベッドに作り変えようとしました。それを見た母親が、そこまで自分で出来るのなら大丈夫だろうと判断し、本物のベッドに替えてくれたそうです。
小学生の頃は、インフィニティ・キューブという電動式の万華鏡を、母が高すぎるという理由で買ってくれなかったので、材料である鏡やモーターを買ってきて、自分で作りました。

アマゾンは現在、扱っていないジャンルの商品を探すのが難しいほど様々な商品を取り扱っていますが、最初に手掛けたのは本のネットでの販売でした。本は売るのに説明がほとんどいらないからです。誰もがその価値を知っていますからね。
ジェフが調べたところ、実店舗で最も多くの本を置いてある書店でも17万冊が限界でした。彼は事業を始めた時点で、100万冊のタイトルを網羅しました。
初めに会社を登記した時、社名を「カダブラ」にしたのですが、登記を依頼した弁護士に「死体(Cadaver)?」と聞き返され、(これは失敗だったかも…)と思ったそうです。
オンラインで商売をする以上、誰もがスペルを綴れる言葉にしたほうが良いと考えを変えて、「アマゾン」にしたそうです。世界最大の川であり、2位の川よりも倍くらいの長さがあります。ビジネスで勝負する際、接戦ではなく圧倒的に勝つべきだというジェフの信条に合致しており、とても満足したそうです。

起業した当初、最大の検索エンジンだったヤフーがアマゾンをクールな会社としてユーザーに紹介してくれたので、1ヶ月後には全米50州と45か国でサービスを提供出来るようになりました。
その時点ではインターネットで商品を買うという行為が人々の間で定着するかどうかを疑問視する人も多く、ジェフ自身も、必ず成功するという予測は持っていなかったと言われています。しかし、毎年の事業計画が1年後には陳腐化するほどのスピードで会社は成長を続けました。

ジェフは長時間働くことで知られており、アマゾンの福利厚生はグーグルに比べると、とても良いとは言えないそうですが、現在、3つ目の本社ビルを建設中だそうです。シアトルにはアマゾン関連のビルが33棟あり、総面積は東京ドーム16個分だそうです。
「彼はライフワーク・バランス(仕事もプライベートも充実させよう、という考え方)なんてものを信じていないのだろう」と評されているそうです。

ジェフはアマゾン以外に、「ブルーオリジン」という宇宙開発の会社も経営しています。今よりももっと安い価格で、誰もが宇宙旅行を楽しめる時代を作りたいのだそうです。火星への植民という、ちょっと前なら絵空事と思えるテーマを、本気で実現させようとしている人が今のアメリカには何人もいるので、数年後には、このブログを読んでいる人の中にも火星に移住した、という人が出てくるかもしれませんね。