人物

1コン、2コン、サンコン!

ギニア出身のオスマン・サンコンさんは、元外交官でタレントでしたが、現在は講演家・著述家として活躍されています。

日本に来たきっかけは、1972年に日本にギニア大使館を創ることになり、ギニアの日本大使に随行する外交官として来日しました。この時、サンコンさんに行先の国を選択する権限は無く、政府の命令によって日本に来ました。当初は文化の違いからいろいろと苦労し、失敗もしたそうです。
お葬式で来訪者が焼香を上げますが、サンコンさんは皆がそれを食べているのだと思い(
確かに後ろからだと見えないし、「御愁傷様」は「御馳走様」に聞こえる)、焼香を3回食べたのだとか…。

『笑っていいとも!』の「変な外国人コーナー」に登場し、芸能界入りしました。年収は当時、1億5000万円くらいあったそうです。しかし、隣に住んでいる奥さんに浮気してしまい、週刊誌に叩かれ、テレビから姿を消します。本人としてはギニアが一夫多妻制のため、ごく自然な感情だったのだが、と釈明するものの、日本ではダメなのです。
それで貯金もゼロ円まで行ったのですが、どういうわけか周りの人が助けてくれたのだそうです。現金で20万、50万とお金をくれたり、お米を送ってくれたり。

それで、「これからは公のために生きよう」と決意を新たにし、現在はギニアに学校を作り、日本の医療機器を送っています。彼の誕生日が3月11日であることから、東日本大震災が起こってからは、それまでの誕生日パーティーをやめて、復興支援活動をしています。その努力が認められて、日本政府から公共のために尽力した人物に送られる、旭日双光章を受賞しました。