人物

8万冊の蔵書

国民作家と呼ばれた司馬遼太郎氏が書いた『竜馬がゆく』。私も20歳の頃に読み、おおいに影響を受けました。今でも日本人が好きな歴史上の人物ベストテンの常連であると思いますが、1962年に司馬氏が産経新聞の夕刊で連載を始めるまで、実は日本人の多くは坂本龍馬にあまりなじみが無かったそうです。

司馬氏自身、後輩から「坂本龍馬という有徳の士がいたのだが、彼に関する小説を書いて欲しい」と懇願されたものの、当初はあまり気が乗らなかったそうです。
ところが運命というのは不思議なもので、その翌日から仕事上の調べものをする上で文献に当たっていると、決まって龍馬が出てくる状況だったそうです。気になったので龍馬について自分で調べているうちに、「これは面白い。大変な人物かもしれない」と思い、小説に書くことを決心したそうです。

そこで司馬氏は神保町の高山本店という古書店に、「重複しても良いので資料を集めて欲しい」と依頼し、東大阪の自宅まで数千冊の龍馬関連の書籍を届けてもらいました。

現在、東大阪の司馬氏の元自宅敷地に司馬遼太郎記念館があります。高さ11メートルの大書架には各地の地名大辞典、宗教や政治家の日記を含めた2万点の資料と、自宅の蔵書6万点があるそうです。

ここから、売上累計部数2億部以上の司馬作品が生み出されたのです。

私も自宅敷地内、あるいは自宅とは別に個人所有の図書館のようなものを作りたいと考えておりまして、10万冊の収集を目指しています。
10万冊の蔵書があれば、そこから教材を無尽蔵に作り出していくことが出来ます。
音声ファイルで構成された教材を生涯で200点作ることを目標にしています。