学習

戦前の教育と戦後の教育

『富と成功の秘訣』のマーヴィン・トケイヤー氏との共著者である加瀬英明氏は、教育と経済成長の相関性について、興味深い考察をなされています。

1950年から始まる日本の高度成長期に中心となって活躍したのは、戦前教育を受けた人達である、ということです。

1930年以前に生まれた人は完全な戦前教育を受けた世代であり、1939年以降に生まれた人は完全な戦後教育を受けています。その間の8年間は戦前教育と戦後教育の両方を受けた過渡期に属します。

戦前の教育は全て正しく、戦後の教育は全て間違っていた、というつもりはありません。

ただ、それぞれの教育体制で一定時間経過した後に国情を眺めてみると、何故日本の低迷がこれほど長く続くのだろうかという疑問は、皆さんもお持ちではないでしょうか。

かつての高度成長期に働く日本人の姿をもって「エコノミック・アニマル」と揶揄する人もいました。

しかし、経済の低迷に喘ぎ、いつ国が亡びるともしれないと不安に苛まれるのであれば、かつての日本人から学ぼうという謙虚さがあってもいいのかもしれません。