思想

一神教の確立

イスラエルにも多大な影響を及ぼしたシュメール文明ですが、人類に文明を与えたと言われるアヌンナキは複数登場します。

最初に地に降り立ったとされるアヌンナキはアンで、その息子には「厳格な司令官」と呼ばれるエンリルと、その兄エンキがいました。

エンリルの息子はニンウルタ、エンキの息子はマルドゥクといいます。

神話では、統治権をめぐる神々の争いがあったそうで、マルドゥクは生きながら埋葬されたり、後に減刑されて各地を放浪したりと苦難を経ますが、最終的に勝利します。

そのマルドゥクが「他の神々を従える神」、あるいは「神々の中の神」と認知され、「私一人を信奉してくれればそれでOK」と主張し、どうやらこれが一神教の信仰形態のルーツではないか、と推察されます。

人類は順調にその数を増やしていったのですが、エンリルは人間が過度の生殖行為に耽ることに業を煮やしており、特にアヌンナキと人間の娘が交わることを嫌っていました。

そのため、ついに人類を洪水によって滅ぼすことを決定、アヌンナキを招集し、その計画を人類には漏らさないことを他のアヌンナキ達に誓わせます。

しかし、エンキはノアに、そのアヌンナキの計画を漏らしてしまうのです。

布を使って未来のヴィジョンを示し、「このままいくと人類はこうなる」と説明したそうです。

人類の行く末を案じて、ノアは嘆き哀しみました。

不憫に思ったエンキは「せめてそなたとその子孫だけでも助けてしんぜよう」と決意し、「7日間で大波の下でも持ちこたえる箱舟を作りなさい」とノアに命じます。(一説では、これが潜水艦の原型だったのではないか、という意見もあります。)

このおかげで人類は今に至るも存続出来たのですが、エンリルとエンキの対立は決定的なものとなり、その争いは彼らの息子達の代まで続きます。

ゼカリアは「シュメール文明が忽然と姿を消したのは、古代の核戦争が原因である」と主張します。

古代に核戦争?まさか!?

と言いたい人も多いと思いますが、不思議なことにインドのマハーバーラタという叙事詩には、あたかも大量破壊兵器によって次々と死んでいく人々の描写があります。

「我は死神なり。世界の破壊者なり」

原爆開発に協力したオッペンハイマーはテレビのインタビューでこのように答えましたが、これはマハーバーラタの一節から引用したものです。

又、シュメールに伝わる街が一瞬にして廃墟となる様子を綴った哀歌が伝わっています。

死海という他の地域には見られない特色を持つ湖がありますが、何故そのような特色があるのか、という理由を説明出来る人はあまりいないと思われます。

しかし、核の放射能の影響で環境がそのように変容したとすれば、その理由を説明することが出来ます。

何故、ヤハウエはアブラハムに「故郷を出て、カナンの地を目指しなさい」と命じたのか。

これも放射能の影響を避けるためだったと推測するのは考え過ぎでしょうか。