思想

源流の源流

ダン・ケネディの『億万長者の不況に強いビジネス戦略』に、アイン・ランドという小説家が出てきます。

どういう文脈で語られるかというと、現実の世界はアイン・ランドが作品で描いた通りの様相を呈してきている、と。

『肩をすくめるアトラス』という小説では、価値を創出して正当な利益を得ようという企業家達と、それを規制によって潰そうとする政治家、市民団体、学者、ジャーナリズムとの闘いが描かれているそうです。

アイン・ランドは社会主義が思潮として世界を席巻する只中にあって、強烈な自己の確立と資本主義の肯定を作品を通して訴えました。そして、「自分がどのような哲学を信奉しているかによって、その人の人生が決まる」と考えていました。

アメリカでは保守層を中心に、「聖書に次いで影響力を持った書」として絶大な支持を受けているそうです。元FRB議長のグリーンスパン氏も彼女の信奉者だったそうで、個人的な交流もあったとか。

日本語訳の書籍が出版されたのはほとんど2000年代になってからなので、日本人にはあまりなじみの無い小説家ですが、アメリカでは国民作家の一人として認知されているようです。日本の司馬遼太郎みたいな感じでしょうか。

ダン・ケネディと神田昌典、そしてアイン・ランドの書評をこのブログで書いていく、というのも面白いかもしれません。