思想

人の話を聞く

セールス関連の書籍や教材は世に沢山あるのですが、大きく分けるとマインド、コピーライティング、マーケティングの3つに大別出来ます。

コピーライティングを書く、あるいは話すという人間の動作に置き換えるとすれば、マーケティングは聞く、という動作に置き換えられます。

ダン・ケネディは「現代人は人の話を聞くという能力が著しく減退している」と指摘しています。そして、「逆に言えば、顧客や見込み客の言っていることに真摯に耳を傾けることが出来るならば、あなたの売り上げは何倍にも増やすことが出来る」とも言っています。

ダン・ケネディといえば今でこそセールスの神様のような評価を受けていますが、彼が一番最初に就いた、人生で唯一、人に雇われてした仕事は出版社の得意先の本の在庫を確認して補充する、という仕事だったのですが、これが実は顧客からのクレームの山と化していたそうです。
その出版社は顧客の小売店に本と本棚を送ったのですが、この本棚というのが組み立てることが出来ない(物理的に組み立て不可能かどうかはともかく、組み立てが難しくてそのまま放置されていたケースが何件もあったそうです。)にもかかわらず、請求書だけは送られてくる。そして何のメンテナンスもせずに何ヶ月も連絡してこなかったと言って、顧客は怒っていました。
ダンは、彼らの言い分に耳を傾け、改善出来ることはただちに改善に取り掛かりました。
その結果、顧客の数は彼が赴任する前の倍になった、といいます。