ストーンヘンジの役割

ゼカリアはストーンヘンジについても言及しています。

私の知る限りではストーンヘンジの設立目的と機能、そして使い方についてここまで詳細に書き記した人物はゼカリアが初めてです。

あの巨石群は天体観測所であると同時にカレンダーでもある、ということですね。

太陽、月、それ以外の様々な星々の運行を測定し、未来の動きを予知したそうです。

ゼカリアは「石のコンピュータ」と呼んでいます。

古代の神殿はシュメールもエジプトでも、春秋分点に対して真っ直ぐの向きに作られているそうです。

その後、夏至点を向いた神殿が作られるようになります。

春秋分点の日は地球上のどこからでも完全なる東から太陽は登り、そして完全なる西に沈むそうですが、夏至点は観測者が見ている緯度と高度によってそれぞれ異なります。

この考え方はキリスト教にも受け継がれており、ローマ・カトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂も春秋分点に対して真っ直ぐの方向を軸として設計されているそうです。

この時に太陽の光が礼拝所を真っ直ぐ貫くことが宗教上、重要な点だった、とのこと。

何故そこまで、星の動きを知ることが重要だったのでしょうか。

その理由は、星の動きを知れば未来がわかるということにあったようです。

星の動きから、個人の人生、集団の運命、そして国家の命運を占う。

時を支配するものが、この世を支配するからです。

実際、暦の制定は古来から統治者の重要な責務とされてきました。