随想

災い転じて福となす

中居氏の報道については心を痛めていた。

僕は大抵の場合、悪人と言われる人であっても、こういういいところがあるとか、この人にしてこういう立派なところがあるというような、いいところに着目して、それを評価するような他人の見方と、人付き合いをしてきた。

中居氏に対しては怒りというよりも残念、哀しい、そして戸惑いというキーワードを蔵している。

幼少期は貧しかったという噂も聞く。

やはりSMAPをトップアイドルに押し上げた最大の功労者の一人であろうし、森且行氏がオートレーサーに転向する際は、「芸能界に戻らないなら」という条件でリーダーとして承認した。

草彅剛氏が泥酔全裸事件を起こした際も、各方面に頭を下げて回った。

本来は優しい人だったという意見もある。

芸能界という競争の激しい世界でしのぎを削るうちに、人としての良心が麻痺してしまったのだろうか。

今、この状態で亡くなったとして、天国に還れるだろうか。

結論から言うと、違う世界に帰る可能性が高い。

細木数子さんという有名な占い師がいたが、あれだけの財産と政財界に知己を持った人であっても、どうも天国には帰っていないらしい。

この世の評価と、心の世界は全く違うらしい。

生きていくのに必要なお金だけを手元に残し、あとは財産を寄付すると良い。

国境なき医師団とか、交通遺児育英募金とか。

お金を必要としている個人や団体はいくらでもあるので、そのようなところに喜捨すべし。

そして、全く違う仕事を生業として経験すること。

学校の用務員さんとか、寺男とか。

華やかではないかもしれないが、必要とされている仕事をする。

芸能の仕事には戻れないかもしれないが、いつか再起するのだと誓って努力していると、再び道が開けることもあるだろう。

「悔い改める」という行いに力があることを知れ。