人物

神戸の大富豪

魂コーチの新井慶一さんは、本人いわく、20年ぐらい前は全く冴えない、どうしようもないおっさんだったのだ、という。

面白いのは、仕事のノウハウ本の著者とかって、だいたい有名大学を出て、一流企業に就職して、数年してから自分で会社を立ち上げて…みたいな絵に描いたようなエリート人生を歩んでらっしゃる方が多いのだが、新井さんの場合はそうではない、ということ。

40目前までフリーターであり、自分ではダメな人間の典型だと思っていた。

ある時駅前で、かつて「ルンペンおじさん」と呼んでいた冴えない仲間だった人物を見かけた。

しかし、今目の前にいるその人は、超絶な成功者としてのオーラを放っていた。

着ているものや身に付けているもの、全てに一流の品格が漂っていた。

本当に「元ルンペンおじさん」なのだろうかと思い、おそるおそる声をかけると、

「ああ、その節はどうも!」

と話し方まで違うが、紛れもなく元ルンさんであった。

「どうしたんですか?」

と尋ねると、

「今、マネー・コンサルやってるねん」とのこと。

まだ、コンサルがあまり流行っていない頃のことである。

新井さんはこの人を師匠として、修行することにする。

その後、インドに伝わる「アガスティアの葉」のことを知る。

噂によると、俳優の渡辺謙さんがハリウッドで成功したのは、この「アガスティアの葉」の鑑定を受けたからだという。

古代に書かれた文書でありながら、依頼人の氏名や生年月日、両親の名前まで書かれているとか。

そんなことあり得るのだろうか…。

それから人生が激変した、と言う人は多い。

新井さんも、その一人である。