随想

穏やかな日々

19日に3Iアトラスが地球に最接近し、私はてっきりアンドロメダ星人が各国首脳と会談し、オープンコンタクトが始まると思っていたのだが、何事もなかったかのように穏やかな日々が続いている。

それで良かったのかもしれない。

私はといえば、いつもより少し優しい気持ちになれているかもしれない。

近所の喫茶店兼バーが、21日で閉店した。

1年間、正確には1年持たなかったのだが、29歳でオーナーの女性は、よく頑張っていたと思う。

閉店の日には、良かったら来て、と言われたのだが、あえて行かなかった。

翌日、午後からの仕事に向けて坂道を登ろうとしたところで、バンの助手席に乗っているMさんと目が合った。閉店後の片づけに来ていたのだろう。

どこか寂しそうでもあるが、嬉しそうでもあった。

あんな不思議な人の表情は、初めて見た。

僕たちは、自然と互いに手を振っていた。

バンは気を利かせて止まろうとしてくれたようだが、あえて別れの言葉はかけずに、坂道を登った。

そんな日常を経て、2025年が暮れようとしている。