学習

バビロン大富豪の教え

『バビロンの賢者に学ぶ錬金術』(ジョージ・クレーソン、かんき出版)によりますと、昔、バビロニアにサルゴンという王様がいました。

当時のバビロニアは世界で最も富栄えた国であり、世界中のあらゆる財貨が集まっていました。

国としては確かに豊かになったのですが、庶民の暮らしぶりは一部の裕福な人々を除き、貧しいままでした。

これは王が人づてに聞いた話としてもそうですし、王自身が自ら知りえる範囲で確かめた情報としてもそうなのでした。

サルゴンは不思議に思いました。

そこで家臣に疑問を投げかけました。

「国がこれほど富栄えているというのに、何故多くの庶民の暮らしぶりが豊かになっていかないのだろう」、と。

家臣は答えました。

「それは、多くの者が豊かになる方法を知らず、またたとえ知り得たとしても、それを実行しないからでしょう」、と。

そこでサルゴンは当時のバビロニアで随一の富豪であるアルカドという人物を宮殿に招き、いかにして富豪となったのか、その秘訣を7日間に渡って講義するように要請しました。

アルカドは快諾し、宮殿に集まった人々に自らの教えを説きました。

アルカドは元々、書記官として粘土板にくさび文字を刻んでいた人物です。

庶民出身であり、親が裕福であったわけでもなければ、特殊な能力に恵まれていたわけでもありません。

彼が語った豊かになる方法は、誰もがその気になれば実践出来る内容であり、いわゆる裏技や騙しのテクニックとは無縁のものです。

サルゴンはその内容を公開し、志ある者であれば誰もが学べるようにしました。

その第一の教えは、「収入の十分の一を貯蓄する」ということです。

仮にあなたが報酬として銀貨を10枚手に入れたとすれば、その中の一枚は使わずに取っておきなさい、というもの。

「なんだ、そんなことか」とお思いでしょうか。

しかし、それを実践し続けるというのは、難しいものです。

ジョージ・クレーソンの『錬金術』は1937年の初版依頼、80年以上に渡って読み継がれています。

ナポレオン・ヒルやロバート・キヨサキもその内容の影響を受けているとされ、世界で最も成功した投資家であるウォーレン・バフェットの投資手法は、『錬金術』の内容を彷彿とさせます。

実際、バフェットが投資を開始した最初の額はささやかなものでした。

又、マネー・コンサルタントとして有名な本田健氏が説いている内容も、『錬金術』の内容を切り口を変えて、現代の時代に置き換えて説明しているように思います。

サルゴンをウィキペディアで調べますと、サルゴン初代とサルゴン一世、サルゴン二世と出てきますがいずれもアッシリアの王として紹介されています。

サルゴン初代は時代が古すぎて具体的にどのような事績を成したのか詳細は不明だそうです。

ちなみにゼカリア・シッチンが書いた『エンキ書』でもサルゴンは登場します。

そのような古い時代に説かれた教えが現代でも効力を発揮するのですから、時代は違えど、人々の営みはそう変わっていないのかもしれません。