随想

和解

山梨県の身延山久遠寺に参拝してきた。

日蓮宗の総本山である。

今回、行くと決めてから、私は重大なことに気づいた。

それは、「日蓮宗」と「日蓮正宗」と二つあるということ。

同じ人を師と仰ぎ、同じ経典を奉持し、共に修行をしていた人々だと思うが、師亡き後、何かの理由で分裂し、互いの正統性を主張し、700年に渡って論争している。

内村鑑三は「全てのセクトから自由であれ」と説いたが、人が共に行動するというのは、それほどまでに難しいのかもしれない。

身延山は晩年の日蓮聖人が修行し、廟所もある由緒ある寺院である。

観光地によくあるアニメ・キャラも存在するようだし、お土産や、食堂や売店ではお酒も売っている。

けれども、他の神社仏閣のような物見遊山的な賑わいはほぼない。

面白いなと思ったのは、聖人のお弟子さんが残した言葉だそうだが、「正義の徒だからといって、重んじられるわけでもなければ、大切に扱われるわけでもない。けれども、いまだかつて悪逆の徒が栄えたためしはなく、その行いが誉められるわけでもない。だから、私はこの道を歩む」という意味の文言が掲示してあった。

参拝客の一人ひとりが、聖人の苦難の人生と、その残して下さった偉大な徳に思いを馳せているようだった。

ABOUT ME
KAZ
こんにちは。プロフィールの写真を更新しようと思うんですけど、やり方がよくわかりません。少々お待ちを。10年分くらいおっさんになっています。もっくんが老けないよねー。