思想

タルムードとシャバット

かねてからの念願であったマーヴィン・トケイヤー氏の『ユダヤ商法』(日本経営合理化協会出版局)を購入しました。

初めの項に、ユダヤ民族の歴史について簡単に叙述されているのですが、差別と迫害の連続です。
知識としては知っていました。しかし、ユダヤ教のラビ(宗教的指導者)が私達はこのような歴史を辿ってきた、と叙述されると、やはり言葉の重みが違います。だから、私達は強い、と。
今日、ユダヤ人は金融や流通分野で大いに力を発揮しているが、何故かというと、そもそも行った先々の土地で農業に従事させてもらえなかったからだ、という指摘も説得力があります。
ユダヤ人が大事にしている書物に聖書(トーラー)とタルムードがあります。
タルムードは知恵の書であり、彼らは生涯に渡ってこの書物を学び続けます。初代ロスチャイルドもアインシュタインも、毎日タルムードを読んでいたそうです。

そして休日(シャバット)。ユダヤ教徒にとっての安息日は土曜日だそうですが、キリスト教徒がユダヤ教徒と自分達を区別するために、彼らの安息日を日曜日に定めたそうです。
大抵のカレンダーは日曜日が一番左で、土曜日が一番右でその週が終わる表示になっていると思いますが、どうして日曜日が一番右じゃないのだろう、と疑問に思っていたのですが、その謎が解けました。

ユダヤ教徒は休日に仕事をしません。というか、仕事をしてはいけないことになっているのです。確か、厳格なユダヤ教徒は電化製品を仕事をしていると見なすため、休日は使用しないと読んだことがあります。
刺激的な娯楽もしません。映画を観たり、スポーツもしません。但し、勉強はいくらしてもOKだそうです。
ユダヤ教徒は現在、超保守派、保守派、世俗派に分類出来ますが、世俗派はそれほど戒律に拘らないそうです。それでも、刺激的な娯楽については控え目に楽しむようです。